4.城下町都市の構成原理研究
4-2.環境共生都市計画手法としての「山あて」の実態に関する研究
近世城下町を基盤とする地方都市には、周辺の山々との関係からなる特徴的な景観構造を持つものが多く存在する。「山当て」と呼ばれるこうした現象は、日本及び東アジアの国々において確認されており、山や周囲の自然に対する敬意あるいは信仰とも結びつき、自然と一体となった文化の在り方や生態学的秩序と密接に関連する都市建設の方法論であったと考えられる。本研究では、GPSとGISデータを用いた精密な測定により、様々な山あての実態を解析し、それぞれの山の性格や山容などとの関係でその意図を分析する。